アンチラバーというものをご存知でしょうか。
あまり聞き馴染みのない人が少なくないのも当然で、プロ選手が使うことはおろか、一般プレイヤーでもあまり使う人がいないため目にすることはほとんどありません。
ただそれだけに試合で使えば慣れてない選手がほとんどのため、相手にとって脅威にもなるラバーとも言えます。
本記事ではアンチラバーに興味がある方にアンチラバーの特徴を解説し、元卓球専門店スタッフが選ぶおすすめの商品をご紹介します。
アンチラバーとは?
アンチラバーとは回転のかからないラバーで、見た目は裏ソフトラバーと全く同じですが、ラバー表面の摩擦力がなくツルツルと滑る特徴があります。
裏ソフトラバーや表ソフトラバーなど基本的なラバー種類のひとつであり、「アンチスピンラバー」や「アンチトップスピンラバー」とも呼ばれたりします。
アンチラバーは1960年頃に誕生して、当時ラバーの色は両面同じでよかったためどっちにアンチラバーが貼られてるかわからず大流行した時期がありましたが、これがきっかけでラバーが2色になった歴史があります。
卓球アンチラバーの特徴
アンチラバーはと裏ソフトラバーと見分けがつかない特徴と、とにかく回転がかからずラバー表面がツルツルで滑ります。
粒高ラバーに似た回転変化の性質を持っており、カットマンなどの守備に適してます。
また基本的にラバーはたくさんボールを打つことでラバー表面が摩耗して性能が衰えていくため新しく貼り替える必要がありますが、アンチラバーに関しては性能がほぼ変わらず貼り替える必要がないほど、ラバー寿命が長い特徴があります。
ラバーの寿命に関する詳しい内容はこちらから!
メリット
◆複雑な回転が来ても簡単に返せる
摩擦が生じないためどんな回転であっても回転を無視して返球することが出来るため、レシーブで困ることがなく回転を残したまま返すことが出来ます。
◆裏ラバーと反転して惑わせる
前述した通り、ラバーの見た目が裏ソフトラバーに似ているため、回転をかけられる裏ソフトラバーとアンチラバーの組み合わせで反転しながら打ち換えれば相手を惑わせられます。
◆慣れないラバーで打ち返されにくい
アンチラバーユーザーが非常に少ないため慣れない選手が多いです。
ナックルや回転変化も付けられるラバーであり、対策される前にどんどん点数を積み上げることができれば勝利に繋がりやすくなります。
◆威力を吸収したブロックがやりやすい
アンチラバーは弾まないラバーのため、粒高ラバーのような使い方でブロックをすることが出来ます。
角度等の調整は必要ですが、どんな回転でも当てれば簡単に返せるためブロックが粒高ラバー以上にやりやすいです。
デメリット
◆回転がかけられない
回転がかけられない点はメリットでもありデメリットにもなります。
サーブやドライブなど回転をかける技術には向いておらず、強打などの技術は前進回転で相手コートに収めるということが出来ないため安定しません。
◆攻撃手段が限られる
ラバーが弾まず、前述の通り基本的に強打に向いていません。
そのためプッシュやミート打ちであれば打つことが出来ますが、出来ればラバーの使い方を統一させてアンチラバーで相手ボールを凌ぎつつ、反撃時にはラケットを反転させるなど使い分ける方が有効的です。
おすすめのアンチラバー8選
摩擦力のないアンチラバーはどれも同じ性能に思えますが、ラバーの硬さや反発力、さらには回転性能を備えたものなど、意外にも商品ごとに差別化されていてそれぞれ異なる性質を持ちます。
そんなアンチラバーの中からおすすめのラバーを8枚ご紹介して参ります。
本格的なラバーから変わり種まで、おすすめのアンチラバーをご紹介します!
①スーパーアンチ
コントロール性能が高く、ナックル性のボールが出しやすくラバーです。
弾みもかなり抑えられていてブロックがやりやすい完全守備型となっています。
②トリックアンチ
非常に弾まないため止まるブロックになりやすいです。
粒高ラバーの性質に近いため粒高ラバーからアンチラバーの移行にも最適です。
③ニューアンチスピン
スポンジ硬度が25度とかなり柔らかく超軽量のラバーで、トップシートがなんとボールがくっつく程の粘着性となっており、全てが一線を画した本当にアンチラバーと言っていいのかわからない不思議なラバーです。
打つ人によって球質が変わるため打ってて面白いラバーです。
④アンチパワー
スポンジが柔らかく食い込ませて打てば多少回転が掛かるアンチラバー。
アンチラバー特有のクセも少なくコスパ面でも優れてるため、アンチラバーに挑戦したい人におすすめです。
⑤エナジーアブゾーバー
ラバー硬度が硬めで弾みがあるため、プッシュなどの攻撃が決まりやすいラバーです。
定価が安いため手が出しやすい点も嬉しいです。
⑥A-B-S 3
ブロックすれば2バウンドになるほど止まり、全く弾みのないラバーです。
特殊素材のようなラケットに貼ることで、ブロック時は鉄壁の防御に徹し、攻撃時はもう片面のラバーでガンガン攻めるといったメリハリを出せることが出来ます。
⑦アリゲーターアンチ
アンチラバーの中では珍しいボールがカンカン鳴るほどラバー硬度が非常に硬く、弾みのあるラバーです。
ラケットの板で打ってるような感覚に近く、ブロックがやりやすくなっています。
弾みがあるためミート打ちやプッシュも有効な攻撃となりますが、コントロールが難しいため慣れが必要です。
⑧ゴリラ
アンチラバーでありながら何故か回転をかけられる不思議なラバー。
カットやツッツキでも切れた下回転で打ち返したり、ブロック時にはアンチラバーらしいナックルボールになったりと、たとえ相手がアンチラバーと知ってても困惑させること間違いありません。
まとめ
おすすめアンチラバー紹介はいかがでしたでしょうか。
アンチラバーは商品数が少なくユーザーもそこまで多くありません。
そのためアンチラバーの魅力に気づかずに他のラバーを使う方がほとんどだと思いますが、この機会にぜひアンチラバーにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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