ラバーを新調したけど思ってたのと違う…。
卓球をしている人なら誰もが経験したことがあるであろう卓球ラバーのチョイスミス。
卓球のラバーは1枚の単価が高いためなるべくラバー選びを失敗したくありませんよね。
ここではそんな悩みを解消するため、元卓球専門店スタッフの私、栄喜シャチによる卓球ラバーの選び方とその具体的な方法についてお伝えしていきます。
自分に合うラバーとは何か?
そもそも自分に合うラバーは存在するのでしょうか?
結論を先に言うと答えは”NO”で、自分に合うラバーというものはありません。
現代の卓球は「用具ありき」の部分が大きく、時代が進むにつれて性能が格段に上がっていき、それによって今までミスする球も拾うことが出来るようになりラリー戦を制することもままあります。
現代のラバーは自身の能力を超えてプレイに影響するほどの力を持ち、卓球の在り方を変えてしまうほどの存在感があります。
その為自分に合ったラバーを探すのではなく、「ラバーの性能に自分が合わせる」ことが今の流れだと感じます。
卓球上級者になってくると今度は「現代卓球に対応したラバー」が求められます。
あの卓球強豪校で有名な野田学園もバタフライのラバーに適した打球フォームで練習するほどで、ラバーの性能は卓球そのものを変えてしまいます。
現代ではラバーがものを言う時代なので考え方をここで改めていきましょう!
ラバー選びの前に
ラバーの選ぶ方を伝える前にまず知っておくべきことがあります。
それは「自分がどんな卓球をしたいか」を知ることです。
先ほどラバーの性能に自分が合わせると述べましたが、前提として自分がどんな卓球がしたいのかを知った上でそれに合ったラバーを選び、そのラバーに合わせて調整することが大事なのです。
卓球に爽快感を求めたいなら打球時の音やスピード重視のラバーを探してみたり、どんな場面でも球を拾ってラリーを楽しみたいのであればバランス重視のラバーを探すとよいでしょう。
もっと言うとカットマンとしてプレイしたい!ではなく、カットマンだけどドライブもスマッシュもガンガン打ちたいから回転もスピードも確保したい!っといったように自分の求めるプレイスタイルに沿うラバーに最も近いものを中心に選んでいきましょう。
因みにこの例で言うと、粘着テンション系のラバーから探してみるといいかもしれません。
自身の基準を持つことが大事ですので、まず「どんな卓球をしたいのか」自分を知ってみましょう!
ラバーの厚さから判断
ここから少し難しい話となりますが、ラバーの厚さからある程度性能を見極めることが出来ます。
まずラバーの厚みから判ることは弾み・コントロール・重量の3点です。
厚い | 薄い | |
ラバー(スポンジ)の厚さ | 高反発・コントロール(難)・高重量 | 低反発・コントロール(良)・低重量 |
ラバー(シート)の厚さ | 回転量(大)・高重量・硬め | 回転量(小)・低重量・柔め |
ラバーの厚さが厚いほど打球時にボールが弾み、威力のあるボールが放たれます。
その一方でコントロールが難しくなり台上などの細かい技術が思ったように操作出来ないケースがあります。
ラバーの厚さが薄いと弾みが抑えられコントロールしやすくなります。
またシートの粒の高さや太さからも判断できることもあります。
スピン | スピード | 重量 | ||
粒の高さ | 高い 低い | × 〇 | 〇 × | 重い 軽い |
粒の太さ | 太い 細い | 〇 × | × 〇 | 重い 軽い |
粒の配列 | 狭い 広い | 〇 × | × 〇 | 重い 軽い |
ラバー性能によって若干異なる部分も出てきますので、上記の表はあくまでも傾向にあるという意識で捉えてください。
粒が低く・太く・狭いシートほど回転性能に優れ、粒が高く・細く・広いほどスピード性能に優れてます。
具体的な選び方
結局同じようなラバーが多いので何を選んだらいいのかわからないですよね。
そこで失敗しないラバーの具体的な選び方をお伝えします!
専門店の店員さんに聞く。
王道ですがやはりがこれが一番適格ではないでしょうか。
ですが先にお伝えした「どんな卓球をしたいのか」を伝えることが最も重要です。
店員さんもお客さんの卓球を知るわけでもないのでただおすすめを相談しても高い商品を勧められる場合だってあります。
店員さんに相談する際は「卓球歴」、「プレイスタイル」、「どんな卓球をしたいか」。
以上3点を伝えれば店員さんも探しやすくなります。
チームからラケットを借りる。
使ってみたいラバーがチームメイトにいたらお願いして試打するもの有効です。
ただこれに関しては使ってるラケットとの組み合わせで微妙な変化が起こり得ます。
それを加味した上で慎重に判断しましょう。
今使用してるラバーの硬度やシートなどの特徴を調べる。
今使用してるラバーが気に入ってるけどワンランクアップを狙いたいなら同じメーカーから探すと違和感なく移行出来るでしょう。
ただ他のメーカーにも手を伸ばしたいとなるとそうもいかないので今使ってるラバーの外観的な特徴(スポンジの気泡や硬度など)を調べて似た商品を探してみましょう。
ただし似たような外観でラバーの癖があったりするので要注意です。
好きなメーカーで商品を絞る。
これも選択肢が減る有効な手段だと思います。
またこれにはもう一つ大きなメリットがありラケットとラバーが同じメーカーなら組み合わせも最適に設計されてる商品もあるからです。
特にバタフライはラケットもラバーも独自で開発・生産を行っているためどのラケットもラバーも相性がよくなりやすいです。
人気商品を選ぶ。
少し暴論ですが、失敗しないラバー選びとして人気商品を選択することです。
バタフライの「テナジー」、ニッタクの「ファスタークG-1」、ヤサカの「ラクザ7」など、買い続けてる人がいて売れ続ける理由があります。
それは性能だったり価格だったりいろいろ理由はありますが、全て卓球をする上で満足させる能力があると証明された商品たちです。
ラバー選びも楽しい時間ではありますが、本当にラバー選びに迷ったらの最終手段にしましょう。
フリマアプリ等でローリスク入手。
フリマアプリなどで出品されているラバーをできる限り安く購入して試し打ちをするという方法です。
これには気を付けなければならない点があります。
それはラバーが使い込まれていないかです。
いくら安くてもラバーが擦り切れるまで使用されたものではラバーの性能が分からず、使い物にならないためです。
これでは本来のラバー選び云々の話ではないので十分にお気をつけてください。
まとめ
失敗しないラバー選びについて長々と書きましたが以下に要約しました。
◆「自分に合ったラバー」ではなく「ラバーの性能に合わせる」という考え方を持つ。
◆「どんな卓球をしたいのか」を明確にする。
◆新商品のラバーは発売してから一ヶ月は様子見する。
◆具体的なラバー選び「店員さんに聞く」、「ラケットを借りて試打する」、「今使用してるラバーの特徴を調べる」、「好きなメーカーで商品を絞る」、「人気商品を選ぶ」「フリマアプリ等で購入する」。
一度用具沼にハマると中々抜け出せなくなるのでまずは自分の卓球をよく知った上でラバーを選びましょう!
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