卓球のTV解説でよく言われてる”チキータ”とはなんなんだ?
しょっちゅう言われるワードなのに説明してくれず置いてけぼりにされてしまわれない為にチキータとはなんなのか、またそのやり方やコツについて解説していきます。
元卓球専門店スタッフによるチキータの説明や技術的な解説をしていきます!
チキータとは?
チキータとは台上技術の一つで、短く出された相手ボールをバックハンドで強烈な横回転や前進回転にして返す攻撃技です。
相手ボールの回転に影響を受けずに打つことが出来るため、レシーブ時に使われることが多く、これによって先制攻撃を仕掛けることが出来ます。
よく台上ドライブと揶揄されることがあります。
チキータはプロの世界でも頻繁に使う技術です。
相手にとってかなり脅威となる技術で、今ではチキータをさせないサーブ(YGなど)に注目されるほどです。
名前の由来
変わった名前でカッコいいですよね。笑
チキータの名前の由来はバナナのブランド名から来ています。
なぜバナナなのかというと、昔のチキータは横回転にして返す技術だったため、ボールの軌道が曲がっていくことから、まるでバナナのようであったことが由来とされています。
名前の由来がバナナのブランド名なんですね。
名称がバナナでなかったのはよかったかな?笑
チキータで出来る4つのメリット
チキータはレシーブで使っていくことが有効的とされ、攻撃の主導権を先に握れます。
ではチキータを使うことによってどのようなことが出来てどんなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。
①:相手サーブからの3球目攻撃を防げる
一昔前の卓球は、”3球目攻撃”というサーブを出して返ってきたボールをドライブなどで打ち込む戦術が主流でしたが、チキータの登場によってその戦術が成り立たなくなります。
チキータは球速が速く、コースを打ち分けられると予測して構えることも出来なくなるためです。
私も相手に攻撃される前にチキータをよく使ってます。
チキータからのラリー戦に持ち込むのが私の戦術です!
②:あらゆる回転に対応できる
例えばツッツキという技術は対下回転のために使い、スマッシュは前進回転のボールでしか打てません。
ですがチキータはあらゆる回転に対応出来るため、たとえ相手サーブの回転がわかりにくくても回転の軸を捉えられれば容易に返球することが出来ます。
私がチキータを多用する理由の1つですね。
返球が楽でそれでいて先制攻撃になるので万能です!
③:レシーブエースが狙える
質の高いチキータはただの返球技術に留まらず、高い球威で相手を詰まらせたりドライブのように打ち抜けたりすることも出来ます。
それだけにチキータレシーブは可能性の高い技術と言えます。
わかりやすい例で言うと日本代表の張本智和選手はチキータによるコース取りや球速の緩急を付けたり回転を変えたりすることが出来るため、相手も強くいくことが出来なかったりそのまま打ち抜けていくことがあります。
④:ラリーの主導権を握れる
①で述べた相手の3球目攻撃を防ぐことによってラリーの主導権を握りやすくすることが出来ます。
相手の戦術を封じて自身が展開したいラリーに持ち込むにはやはり先制攻撃が重要で、その意味でもチキータは有効に働きます。
チキータで注意したいのは台上技術のため、チキータを打った後はすぐ元の位置に戻らないと次のボールに対応出来なくなりますので気を付けていきましょう。
チキータのやり方
チキータはどのようにして打つのかを10つのコツからやり方を解説していきます!
ひとつずつ意識していけば誰でも打てるようになるので是非何度でも読み返してみてください。
プロが意識する重要なコツについてまとめたやり方です。
チキータが苦手という人も気になる点があればコツ通りに実践してみましょう!
①:姿勢を低くし目線を落とす
どのレシーブでも言えた事ですが、姿勢を高くするとボールを捉える位置がブレやすくなるため、なるべく姿勢を低く保ちボールの高さに出来るだけ目線を合わせます。
これをするだけでもミスする確率は減ります。
②:肘を上げる
肘を上げることによってラケットを内側に入れる空間を作ることが出来ます。
またスイング時は肘を支点にしてなるべく動かさないようにしましょう。
③:体を台の中に入れてボールに近づく
安定して打つためにはしっかりボールに近づいて打つ必要があります。
体から離れて打ってしまうと空振りになったりラケットをしっかり振れなくなることに繋がります。
台の中に体を入れることを意識しましょう。
④:ボールを待ってしっかり溜める
強く行こうとすると、勢いで手だけが先に動いてミスすることが起こります。
どんな時でもボールを引き付けて溜めてから打つことが重要です。
⑤:親指を立てる
ラケットを持つ手の親指を立てることによりラケットを内側に持っていけるようになります。
また面が安定するため親指はしっかり立てましょう。
⑥:手首を内側に曲げる
ラケットスイングを確保するためには手首を思いっきり内側に曲げる必要があります。
どのくらい曲げるかと言うと、ラケットの先端が自分のヘソに向けられるまで曲げましょう。
⑦:ラケットの先端部で当てる
チキータは手首で打つ性質上スイングスピードが不足する場合が出てきます。
そのためラケットの先端部にボールを当てることで遠心力を利用してスイングスピードを上げていきます。
⑧:ボールの横or上を捉える
横回転をかけるならボールの横を、前進回転をかけるならボールの上を捉えて打ちましょう。
横で捉えた場合は楽に返球できますが、スピードは出ません。
上で捉えた場合は返球が難しくなりますが、スピードのあるボールになります。
⑨:手首のスナップを効かせる
チキータ技術最大のポイントは手首のスナップを最大限に効かせる事です。
これによって強い回転が来てもスピードの乗ったレシーブが出来るようになります。
手首の柔らかさがカギとなります。
⑩:弧を描くようにして手首を反す
ラケットを後ろから前に出すのではなく、肘を支点にして手首を反しながら弧を描くようにしてスイングします。
注意点は手首を外へ反し過ぎないようにすることで、打ち終わりのラケットの先端が相手側に向いてることを意識しましょう。
まとめ(現代卓球に必須の技術!)
今では小中学生でもチキータを使った練習も取り入れているほど一般化した技術となりました。
主に手首を捻って打つためなかなか難しい技術ではありますが、現代卓球においては重要な技術のためドライブの次くらいに習得が必須になります。
チキータを打つ時は10個のコツを思い出しながら実践してみましょう。
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