「卓球はチェスをしながら100m走をする競技」という言葉がある通り、卓球台を挟んで高速で移動するボールを追って戦術を駆使しながら球を打ち合うスポーツです。
単純そうに見えて実はどこまでも奥が深いスポーツ、それが卓球です。
今回は基本となる卓球における戦型の種類やその決め方、ラバーの使い方についてまとめました。
私独自の主観も含めてわかりやすく解説していきます。
戦型の種類5つについて
卓球の戦い方は5つのタイプに分けられます。
それぞれの解説と戦型の決め方や向いてる人などについて詳しく見ていきましょう。
1:超攻撃型(ドライブ攻撃型)
現代卓球においてこのタイプの人が多く、チキータなどを駆使してレシーブから積極的に先手を取り、ドライブなどでガンガン攻め込む攻撃的なスタイルです。
攻撃は最大の防御と言わんばかりの猛撃で有無を言わさず得点を積み重ねていきます。
超攻撃型は確立されたものではなく、私が勝手に1つの戦型として認識したものです。
攻撃的という意味では”ドライブ攻撃型”が正しい名称ですが、チキータ技術を使う現代風で言うと”超攻撃型”という言葉の方がしっくりします。
2:オールラウンダー型
戦局などの観点から戦い方を自由に変えていき、あるときはドライブを使い、またあるときはカットするといったような型に囚われない柔軟性のある自由なスタイルです。
バランスの取れた戦い方であり、無理なことはせず状況に応じた対応や相手の隙を突いた戦術で得点につなげていきます。
私の戦型もこのオールラウンダー型にあたります。
中学生の頃もこの戦型でしたが、ドライブやカットなどいろいろ打ってたら真面目にやれとコーチに怒られることがありましたね。
これも立派な戦術なんですっ!…と言い張りたかった。笑
3:前陣速攻型
台から離れることなくミート打ちやスマッシュを駆使して得点に繋げる速攻ラリー卓球です。
主に表ラバーを使った戦術で、コンパクトなスイングでもスマッシュ並みのスピードを出せる表ラバーならではの戦い方とも言えます。
前陣速攻型のポイントは表ラバーを使うことはもちろん、バウンドからの打球点を早めに捉えて相手の反応を遅らせることです。
表ラバー特有の打球音など爽快感を味わいたいと思う人が前陣速攻型になるケースもあります。
4:カットマン
台から離れて相手のドライブやスマッシュ攻撃に対してひたすらボールを拾い続けて相手のミスを誘う守備型スタイルです。
ラケットを上から振り下ろして来たボールを下回転にして打ち返すカット打法からその名前が付けられました。
カットマンは縦横無尽に動き続けるため体力のいる戦型です。
本当に忍耐強いカットマン相手だとこっちの心が折れる時があります。
私が苦手とする戦型です…。
5:前陣異質型
粒高ラバーを活用した戦い方で、台から離れず相手ボールの威力を抑えて回転を利用または変化させて打ち返すスタイルです。
バウンド直後を捉えて返球することが求められるため、常に台から離れずにボールの真正面で捉えることが前陣異質型の肝と言えます。
基本台から離れずに戦うため足を頻繁に動かす必要もなく自分のペースで試合運びができる特徴もあります。
逆にせっかちな人ほど向いてない戦型とも言えます。
私が見てきた前陣異質型の人たちはお年寄りや個性的な人が多かった印象ですね。
戦型の決め方について
戦型を決めていく場合の選び方は基本的にコーチや知人友人などからアドバイスをもらいながら戦型を決めていくことをおすすめします。
それでも自分で判断して選びたい方は自分の性格や得意不得意など考慮し、選んでいきましょう。
戦型選びについてポイントとなる基準や向いてる人の特徴などまとめました。
超攻撃型に向いてる人
ポイントはミスを恐れず、ドライブやチキータを多用して相手より先に仕掛けにいくことです。
超攻撃型に向いてる人は体を動かすことが得意で、自身の力や技術で点を取っていきたいと考える人に向いてます。
オールラウンダー型に向いてる人
オールラウンダータイプは一撃の強さよりもラリーを続けることを重視します。
オールラウンダーに向いてる人は柔軟な対応が出来る人で、多彩で自由な戦術を備わるとより効果的な戦型として活躍します。
前陣速攻型に向いてる人
前陣速攻型に向いてる人はバウンド直後の低い打球点をとらえやすい小柄な人や力がなくとも強烈な一発を打ちたい人などです。
そのため女性にこの戦型が多く、大会などで上位にいく女性たちのほとんどが前陣速攻型が多いです。
カットマンに向いてる人
カットマンに向いてる人は冷静さと心と身体の忍耐強さがある人です。
どんな球が来てもその足を動かして拾いに行き、チャンスボールが来ても冷静な判断の元で打ち込むか無理せず繋ぐかを選べる心構えが必要になります。
前陣異質型に向いてる人
回転を自由に操り相手を翻弄させるトリッキーな戦い方ができますが、粒高ラバーは扱いに慣れる必要性があります。
前陣異質型は保守的な方やこだわりの強い性格の人に向いております。
ラバー4種の使い方
戦型の種類から読んで分かる通り、戦い方によって使うラバーも変わります。
それほどまでにラバーの特徴や性能には戦型に直結するものがあります。
それぞれのラバーの特徴について解説していきます。
あるいは使うラバーによって戦い方が変わると言ったほうが正しいのかもしれません。
近年のラバー性能は卓球の在り方を変えてしまう程に影響を持ってます。
そのためラバーを選ぶ際はどんな卓球をしたいかから決めていきましょう。
詳しく知りたい方はラバーの選び方についてまとめた記事を是非参考にしてみてください。
1:裏ラバー
裏ラバーは回転をかける能力に優れているため、基本的な技術はもちろん、ドライブやカットといった回転をかける技術を得意とします。
そのため裏ラバーは「超攻撃型」、「オールラウンダー型」、「カットマン」などに広く使用されます。
カットマンに関しては相手ボールの抑えるためにバック面に粒高ラバーを使われることがほとんどです。
一言に裏ラバーと言っても様々な種類があります。
「テンション系」や「粘着性」、中には回転も反発もしない「アンチラバー」も存在します。
アンチラバーは裏ラバーの説明では性質が異なるため別途ご紹介します。
2:表ラバー
表ラバーの特徴は打球時の球離れの速さによるスピード性能と、回転による影響が少なく自ら回転を加えたりナックルボールで返球したりとボールに変化を生み出します。
表ラバーの球離れの速さを生かした「前陣速攻型」や、回転に変化をもたらす「カットマン」に活用されます。
表ラバーにも回転に特化したものや変化に特化したものなど様々ありますので、戦型用途に沿ってラバーを選んでいきましょう。
表ラバーには粒の配列によって性能が大きく変わります。
粒が縦目の配列なら変化系、横目なら回転系となります。
ナックルを出すなら縦目、ドライブを打ちたいなら横目を選びましょう!
3:粒高ラバー
粒高ラバーは相手ボールの威力を抑えて回転に変化を加える特殊なラバーです。
主に「カットマン」や「前陣異質型」に活用されます。
またラケットを一瞬でクルっと反転して裏ラバーと粒高ラバーを打ち分けるテクニックも存在し、粒高ラバーを使う方は習得したい技術の一つです。
カットマンがバック面に回転性能に優れた裏ラバーではなく、粒高ラバーを貼る理由は相手ボールの威力をバック面で抑えるには反発力の強い裏ラバーでは技術的に難しいためです。
4:アンチラバー
ラバーの見た目は裏ラバーと変わりませんが、大きな違いとしてラバー表面の摩擦力がなく回転をかけられません。
アンチラバーのメリットはレシーブ時に相手サーブの回転を無視して打ち返すことが出来る点です。
わかりにくいサーブを出されても、ラバー表面が滑る性質を利用して簡単に打ち返すことが出来ます。
アンチラバーが向いてる戦型は「カットマン」や「前陣異質型」で主に守備に適してます。
ラバーの見た目から普通の裏ラバーと勘違いして相手が混乱することはよくあります。
アンチラバーを主体とした戦型は非常に少ないため対策も難しいです。
まとめ
卓球を初めて基本技術を習得したら次に戦型を選ぶタイミングが来ます。
戦型は今後の卓球人生を左右するほど大事な選択です。(大げさ過ぎかな?)
自分に合った戦型で卓球をどこまでも極めていきましょう!
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